先週、私の誕生日の数日前に、夫が食べたいものを聞いてくれました。
とっさに、「お刺身!」と答え、「ケーキはなんでもいいわ〜」と付け加えたところ、わざわざ刺身を買いに行ってくれて、なんと、ケーキは手作りで焼いてくれました。
最近、ステイホーム中の我が家では、学校に行かない子供達にも食事作りを頼み、カレーやらラーメンやらを担当してもらっているのですが、長年私のテリトリーには侵入したくないという理由でほとんど料理をしてこなかった夫もついに、パパだけ免除というのは格好悪いと思ったのか、積極的にキッチンでパンケーキやら、ピーマンの肉詰めやらを披露してくれるようになっていました。
うちの夫がクッキングなんて、世界中でたくさん起きているコロナミラクルの一つにカウントされてもいいくらいの信じられない出来事ですが、実際にやってるところを見ていると、レシピに忠実で丁寧に作るわ、男子好みのチョイスをするので息子達にも好評。
そんな流れで今回のケーキも期待していたのですが、どんなケーキを作るのか聞いてみたところ、その名前にびっくり!
なんとそれは、
「大恐慌ケーキ」という名前のケーキだったのです。
コロナにちなんでか、最近ニュースサイトで紹介されていたものを拾ってきたそうで、
卵・牛乳アレルギーの三男も食べれるからと、これに決めたんだそうですが、、。
とっさにわき出てきた、「お誕生日にその名前のケーキか・・。」という私の心の声は、
「まあ、せっかくケーキを作る気になっているのだし、水をさしちゃだめだわ」というもう一つの声に消され、怖いもの見たさもあったので、そのままありがたく作ってもらうことになりました。
大恐慌ケーキは、1930年代の大恐慌の時代に、卵や牛乳、バターなどをなかなか買えない状況の中、家にあるもので作れるケーキと言うことで出回ったレシピなんだそうです。
材料を見てみると、本当に全部家にあったので買い足しも不要でした。
それから、砂糖の量は減らしてもらいましたが、それ以外はレシピ通りに作ってくれて、久しぶりのアメリカンベーキングレシピのコテコテな味が楽しめたし(笑)、なにより100年前の恐慌の中にいた人達も工夫して乗り切ったのだという心強い気持ちにもなりました。
夫や息子達が担当の日の料理は、私が思いつかないものや、あえて選ばないものばかりが献立になるのですが、その日くらいは栄養やらカロリー、予算には目をつむり、スリルを味わう冒険の日と決めていこうとおもいます(笑)