Swim Mom 日記

くまもと出身、アメリカ東部在住。水泳好きな息子たちのおかげで競泳ワールドを覗いています。

自由と責任とトイレトレーニング

夏休み始まったばかりのころに、長男ととある契約を交わしました。

 

これまで私が最も厳しく言ってきた「モニタータイム」(勉強以外でコンピューターの前にいる時間)のルールを軽々と破り、注意も堂々と無視してくるので、こちらもばかばかしくなり、そっちがその気ならこっちもと覚悟を決め、

 

時々変身する、極道の女モードの真顔で、

 

「わかった。もうママがモニタータイムに口出しするのはおかしいと思ってるよね。ママもおかしいとおもうわ。でも、そうやって自分の自由を主張するなら、その分何か別のところで責任を持つことも示してくれる?」と聞くと、

 

「バイトしていることは十分じゃないの?」

 

と返してきました。

 

確かに、ライフガードの仕事を初め、週に8時間から10時間、スイミングレッスンも受け持って自転車で往復し、まじめに続けている。それは偉い。

 

だがしかし、そのお金を自由に使いつつ、家でもホテルの様にやりたい放題に過ごすのも何かが違う・・・。

 

と悩むこと1分。

 

私の口からとっさに出てきたのは、

 

「じゃあ、自分のスポーツに必要な道具は全部自分で買ってください」

 

 

How dare you!と目を見開いてこっちを見返してきましたが、長男もまけてはおらず、

3秒後、冷静な目で私を睨みながら、

 

「そうしなきゃいけないならそうするしかないだろ」と言い立ち去っていきました。

 

スポーツ道具は、陸上部で使う運動靴(通学にも使うやつ)、スパイク、水泳で使うゴーグル、練習用の水着、試合用の水着と具体的にリストしました。2か月で作るであろう大体のバイト代を計算し、これくらいが妥当かなとつきつけました。

 

これは契約。その代わり私もコンピューター時間関連のことはノータッチです。

 

同じ場所にいた次男と三男も、このクレイジーママと暮らしている限り、どうやらこのステップは避けて通れなそうだと、開拓機関車である兄の作った新たな道を呆然と聞いていた様です。

 

そして、それから、3か月。

 

急に独身貴族になった長男は、自転車で行動範囲も増え、部活や学校、水泳での交友関係での外出も増え、バイト代をあてて優雅に暮らし始めている・・。

 

モニタータイムには口をださないと決めた私も、長男の財布や銀行口座はまったく覗かないものの、「そ、そろそろ、打ち出の小づちにも限界があるのでは?」と心配になってきました。

 

まあでも、親元にいる間に大いに失敗したらいいと夫も言うので、まあ確かに、もし予算が足りなくなったら、セカンドハンドを買うとか、メルカリで探すとか、あるものを修理して我慢するとか、使ってるブランドのランクを下げるとか、週末バイトを探すとかそういうことを教えてあげたらいいわと割り切って、貴族暮らしを観察しておりました。

 

すると、昨日、「ママ、ママ~~!! 練習水着が17ドルだった!!」と嬉しそうに教えてくれました。

 

「おおー、それは今まで買っていたやつよりずっと安いけどなんで?最終セール?」と聞くと、

 

なんとどうやら、水泳着のスタイルを、ハーフパンツタイプから、ブリーフタイプに変えたみたいです。

 

そ、その手があった~。使われる生地が少ない分、値段が安いってことね!

 

前からスタイルチェンジはしようと思ってはいたそうですが、そういうやり繰り手段があったとは私も驚きでした笑

 

なんとか、契約は覚えていて自分なりに工夫している様です。

 

 

うーん、これ何かに似てる。

そう、子育ては「トイレトレーニング」にすべてが詰まっているといっても過言ではないかもしれません。16歳になっても、いつかできるようになると信じて、口を出さず、失敗をも見守る、、、というあの究極の修行、トラストゲームは続く・・・